第百条までいっちゃったのでそろそろ止めようかと思っていた収納格言ですが、ご好評につき、再開させていただくことにしました。今後ともよろしくお願いします<(_
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さて、収納はケーキ作りに似ていると最近思うんですね。私はケーキについて詳しくはありませんが、見た目はキレイでデコレーションも素敵だけれど、スポンジケーキが不味いと思うことがよくあります。結果、有名な店だろうと何だろうと、不味いものは不味いとハッキリ言ってしまいます(ケーキはともかく、食べる物には結構ウルサイ収納マン(笑))。
私が片付いていない御宅に伺って片付け作業をしばらくしていると、お客様が「分別作業とかじゃなくて、洋服の畳み方とか、そういうテクニックをもっと教えてください!」と少しいらだった感じにおっしゃることがままありますが、これぞまさに収納がケーキ作りに似ていると言う由縁です。
「収納」を教わりたいという方はどうしても「ケーキのデコレーションの仕方」を知ろうとしますが、スポンジケーキが不味いだけならともかく、まだ粉を練っているような状態のところに美味しいクリームを乗せても美味しいケーキは作れません。ケーキならクリームだけでも食べれるわけですが、収納ではスポンジケーキとクリームの材料は同じ、あなたのモノです。表面的なことに惑わされずに、しっかり本質を見据えていただければと思います。
収納格言(101~110)
なぜ片付かないか、片づけるとどんないいことがあるかが分かる収納格言。
「収納のコツ」の何たるかが会得できるかもしれません。
第百二条 「収納は家作りと同じ」
どんなに立派な家を建てても、土台が沼地のような不安定なところでは、地震などの天災では一溜まりもありません。反面、土台がシッカリしていれば、多少の安普請でも家は潰れません。
ここで言う「土台」とは、収納の基本、考え方のこと。対して「家」は収納家具や家そのもののこと。優れた家具や収納の多い家も、間違った収納の考え方の基では儚くも崩れ去るのです。
第百三条 「収納量と機能性は反比例」
「いかにたくさん収納出来るか?」ということと「いかに使いやすく収納するか?」はどちらも収納の目的とするところだと思いますが、原則としてこれら両方を同時に追い求めるのは不可能、右と左の両方に同時に進むようなものです。
目いっぱいモノを入れればゆとりがなくなり、モノを出すにも入れるにも手間が掛かります。反面、ゆとりを十分取れば出し入れしやすくなりますが、たくさんのモノは収まりません。ですから現状の片付かない原因を明確にし、それに合わせて対応を取る必要があるのです。
第百四条 「捨てるべきはまず考え方」
収納は頭でやるものです。頭とはすなわち、考え方。間違った考え方だから片付かないわけです。ですからまずモノを捨てるよりも、間違った過去の経験や考え方を捨てなければなりません。
キツイことを言うようですが、現状片付いていない=考え方が間違っているのです。考え方を捨て、正しい考え方に切り替えない限り、死ぬまで家は散らかったままです。
第百五条 「タダより高いモノは無い」
一般的には「タダでモノを貰うと逆に高いモノを売りつけられる」とか、そういう感じの意味に取られますが、収納に関しては「持っているだけならタダ」と思い込んで家に持ち込むと、場所代を知らず知らずの間に払わされてしまうということ。モノは持っているだけなら損しないわけではありません。そのモノの値段に関わらず、保管するにはお金がかかっているのです。
第百六条 「収納も過ぎたるは及ばざるがごとし」
収納とは流れる水の如く、絶えず移り変わるものです。昨日と今日ではモノが移動したり増えたり減ったりしています。また時間の流れとともに使うモノも変わるのです。ですから、完璧な状態を作ろうとしても上手くいかないのは当たり前。他の家事とのバランスも考え、腹八分目がちょうど良いのです。
また、収納グッズにしても然り。モノ相応の収納用品を組み合わせなければ、本来の目的は達せられません。何事も、過ぎたるは及ばざるが如し。収納もモノも足りないくらいがちょうど良いのです。
第百七条 「収納は家事全般の後方支援」
営業支援という部署やそれ専門の会社があったりしますが、この仕事は営業員がスムーズに営業活動が出来るように主に雑務を行うことです。よく、「仕事の出来ない者の机は散らかっている」と言いますが、仕事でも家事でも、収納は後方支援的な行為です。
収納は毎日やる必要はありませんが、料理や洗濯は基本的に毎日やるものですね。片付いていないと毎日大変ですが、片付いていれば毎日の作業が非常にスムーズです。
収納は毎日やる必要はありませんが、使うモノの量や種類が変わってくれば、それに合わせて見直すことが必要になります。家事や仕事の効率を考えて適宜変更を加えなければいけませんね。
第百八条 「モノは菌の如し」
菌って言うと、何かと不潔な感じに思えてしまいますが、特に体の中で作用する菌には「善玉菌」と「悪玉菌」がいますよね?また、「善玉菌」でも増えすぎるとむしろ体に悪いこともありますよね。
収納するべきモノというのも、ほどほどの量ならば生活を豊かで便利にしてくれるのですが、増えすぎると逆に不便を感じたり不快な気分になるものです。そういった感覚でモノと対峙してもらえば、理想的な量まで減らそうと自然と思えるかもしれません。
第百九条 「収納は感謝の心から」
収納教の教祖のお言葉みたいですが(笑)、「ありがとう」の一言が、収納をする上ではとても大事だと思います。テクニックや収納グッズの使い方はもちろん、収納の基礎的な知識よりもずっと大事なことだと思います。
モノに感謝し、大事にすれば、モノは自然と片付きます。また、家族に感謝する心を常に持って言葉に出せば、収納だけでなく、いろんなことがうまくいきます。今週はちょっと注意して「ありがとう」という言葉を大事にしてみてはいかがでしょう?
第百十条 「収納はプラス思考で」
110番といえば緊急時の電話番号ですが、今回はそれにちなんだ格言です。捨てれば片付くというわけではありませんが、片付け作業をする際にはまず何がどれくらいあるか把握するために分別作業をすることが大事です。そうすると、捨てるモノを探すわけでなくても、どうしても不要品は出てきます。一方で、片付けは一気にドカンとやってしまいたいと思う人が多いですが、仮に一気にやればそれだけ不要品も一気に出てきますから、その不要品を一時的に保管するのに困るものです。
出来る範囲でちょっとずつやると、なかなかゴールにたどり着かない気がしますが、そのほうが合理的なのです。楽して得するためにやる収納、何事もプラス思考で捉えれば上手くいくはずです。