収納格言

収納格言(81~90)

なぜ片付かないか、片づけるとどんないいことがあるかが分かる収納格言。
「収納のコツ」の何たるかが会得できるかもしれません。

第八十一条 「収納は心の大掃除」

掃除って気持ちが良いですよね。普段しないところを掃除するのは面倒ですが、これをキッチリやる大掃除というのは、もっと気持ちが良いですね。収納も同じです。普段出し入れしているところを触るのは日々のメンテナンスであり、本当に片付くのは普段手を付けないようなところの片付けをした後です。
モノは自分自身を映します。モノを分別していると、過去の自分を振り返り、新しい自分を見つけることが出来ます。

第八十二条 「収納はTPOに合わすべし」

「Time(時)、Place(場所)、Occasion(場合)に気をつける」とは、ビジネスでもファッションでも使われる言葉ですが、収納でも気をつけていただきたいポイントですね。よく言われる「適材適所」と同じようなことです。
分別作業では、モノの要不要で分けるほか、使用頻度別やカテゴリ(品群)別でも分けますが、それ以外にも、どういう時(場合)にどこで使うかを考えて分けていく必要があります。カテゴリ別に分けるよりもTPOに合わせて分けたほうが良い場合があるということです。例えば文房具を片付ける場合、文房具を一箇所にまとめてしまう場合もあれば、電話機の横に少し、パソコンの横にも少し、などという具合に、カテゴリで完全にまとめてしまわないほうが良い場合があるのです。
ちょっと難しく思われるかもしれませんが、「収納はまず自分ありき」ということを念頭に置いておけば問題ないでしょう。

第八十三条 「収納にはゆとりが必要」

効率よくスペースいっぱいにモノを詰め込むとモノが出し入れしにくくなってしまいます。モノが出しにくくなれば使った後に元に戻すのが面倒になるので、散らかるのは早いですね。
また、スペースや心にゆとりを持たせるためにやるのが収納ですが、まず心にゆとりを持たないとうまくいきません。「貧すれば鈍する」と言いますが、心にゆとりがない状態で片付けようと思っても上手くいかないものです。心を落ち着かせてから取り組みましょう。

第八十四条 「収納はモノと場所の縁結び」

我ながら、うまくまとめたなぁ~って感じですが・・・・例えば、高さ30cmのスペースにはそれより大きいモノは入りませんよね。また、押入に小物を入れると出し入れしにくくなるのは当然です。すなわち、モノと場所には相性というものがあるのです。相性が悪いのにそれらを上手くまとめようとするのは至難の業です。
言うまでも無く、縁結びをするのはあなた自身です。いわば、仲人ですね。相性の良さそうなモノと場所を見定めてあげないと、後々苦労することになりますが、相性バッチリなら、使いやすさも抜群ですね。

第八十五条 「収納は一日にしてならず」

収納は楽と得をするためにするものであり、その過程に於いても楽して得しなければならないのですが、ものには限度というものがあります。全くお金も手間暇も掛けずにというわけにはいきません。お金を掛けずに手間暇を掛けるというのは正解ですが、手間暇掛けずにお金を掛けて・・・・・例えば、安易にリフォームをするとか、大きな家に引越をするとか、そういう対処法は最悪です。このような手段で収納下手を返上できた人は今まで見たことがありません。
収納はまず自己分析、そして基本を身を持って理解することが大事です。ちょっと良い話を聞いたり、本で見た内容を真似しようとしても、うまくいきません。何事もそうですが、1日にして自分を変えるというのはなかなか出来ないことです。
じっくり感触を味わいながら、徐々に片付けに慣れていくことが大事です。

第八十六条 「収納に手仕舞い無し」

モノを片付けることを「仕舞う(しまう)」という風に言うことがあります。この言葉には「片付ける」という意味もありますが、どちらかというと「終える」というニュアンスが強いようです。他方で、収納、片付けには、終わりがありません。一旦、「仕舞う」ことはあっても、キチンと片付けたからと言って、そのまま放置すれば、しばらくするとまた散らかってしまうというものです。
ですから、収納にはゴールはありません。「嫌だな」「面倒だな」と思われるでしょうが、だから完璧でなくて良いのです。「少しずつ進歩し続ければ良い」、「散らかるのは当然だから散らかれば片付ければ良い」、そういう風に気軽に考えていただければ良いのです。

第八十七条 「収納は思い立ったが吉日」

過去の経験を思い出してみてください。「片付けよう!」と思う背景には、お客様が来るとか、年末だからとか、何かしら理由があったと思います。逆に言うと、理由がないと片付けなんてなかなかする機会が無いのですね。
ですから、「片付けようかな~」と思ったら、そのときがチャンスです。

第八十八条 「収納はまずこだわりを捨てる」

収納はまず頭で考え、モノを処分する、場合によっては捨てることでモノを減量化することが大事ですが、考え方を変えるという意味では、今までの考え方を捨てることが大事だとも言えます。
優先順位との関係においては「こだわり」も大事ですが、それがネックになってどうしても片付けられない場合には、「こだわり」を捨てなければならないケースもあるのですね。案外、冷静になって考えてみれば「こだわり」が他の事象に比べて大した意味を持っていないこともありますので、よく考えてみましょう。

第八十九条 「片付け作業は単純化作業」

片付けでつまずく人の多くが、簡単なことを難しくしてしまう人です。何度、「収納は誰でも出来ます」「分別作業はシンプルな作業です」と言っても失敗する人が多いのは、率直に言うと、言われた通りに出来ない人です。
「まず、要るモノと要らないモノに分けましょう」と言っているのに、いきなり使用頻度で分けたり、いちいち分けたモノを定位置に片付けに行ってしまったりする・・・・・そうすると、思いのほか時間が掛かるし、疲れてくるわけです。
ADHD(注意欠陥多動性障害)の人は、片付けに関しては主に「次から次へと思考が飛ぶ」という面がデメリットとして出ることが多いのですが、これによって単純な作業を自分で複雑化してしまっていることが多いようです。もちろん、ADHDではない人でも、同様のことはよくあります。意識して着実に行動しましょう。

第九十条 「片付けは身内とやらない」

収納とは頭でするもの、つまり考え方一つで変わるものです。ですから、身内や友人とは基本的には一緒にやるべきではありません。なぜなら、考え方と考え方がぶつかり合ってしまうからです。
そこにあるモノはあなた自身がそこにあることを認めたもの。あなたが社長でモノは社員のような存在です。そこに別の社長がやってきて勝手にあなたの社員に命令を出したらどうなるでしょう?不愉快ですよね。
身内や友人は、往々にして「言い過ぎ」てしまいます。こんなとき、先ほどの例なら、呼ぶなら経営コンサルタント。お金は掛かりますが、あなた自身がコンサルタントの言うことを聞く気になっていますから、よほどのことが無い限り上手くいくはずです。
もっとも、収納に関しては収納マンを呼ぶ以外に手は無いのですが・・・・・呼べない場合は、自分で勉強して自分ひとりでやる、これが鉄則です。

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